同志社大学 バリアフリープロジェクト

プロジェクトについて


2016年4月、障害者差別解消法が施行されました。

大学は、障がいのある学生から申し出があれば、社会的障壁を除去するための合理的配慮を提供しなければなりません。


法施行を受け、同志社大学では、配慮内容の決定方法の見直しが行われました。

配慮内容は障がいのある学生との合意によって決まります。大学は、合意どおりの配慮を提供する義務を負います。

https://challenged.doshisha.ac.jp/img/gakusei.pdf


ただ、実際に配慮提供を行う教員には「何をすればよいか」が分からず、戸惑っている人が少なくありません。

もちろん、「全盲の学生には資料を点訳し…」などの一般的な情報は手に入ります。 

けれど、もう一歩踏み込んで、「こんな場合はどうしたらよいのか」という具体的な疑問に答えるものは、まだほとんど存在しません。

このプロジェクトでは、視聴覚に障がいのある学生が受講する講義でどのような配慮を提供すればよいかを、現場目線で「具体的に」考えます。

「見えない」情報をどう伝えるか


全盲の学生が受講する講義では、教科書や配布資料の情報を点字や音声に変換します。
そのためには、まず、情報を「テキストデータ」にしなければなりません。
しかし、図表や写真が含まれている場合はどうすればよいでしょう。
パワーポイントや板書の内容は?

大学では、誰かに教えてもらうより、自分で学ぶ事が増えます。
空き時間に図書館へ行って、読みたい資料を探して読む…なんてことは、全盲の学生にとって、夢物語なのでしょうか。

「すべての資料を音声・点字に」プロジェクトでは、必要な情報が正確に伝わるようなテキストデータ化の方法や図書館利用のサポート方法を探ります。

「聞き漏らし」をなくしたい


聴覚障がいのある学生が受講する講義では、講師の話す内容を文字情報に変換します。

文字情報への変換は、ノートテイカーが手書きやパソコン入力によって行います。

すべての言葉を再現できるわけではありませんから、話の「要旨」を伝えることになります。


また、ノートやパソコンの画面は、通常、支援を受ける学生にだけ見せます。

でも、時々、後ろに座っている学生が、パソコン画面をのぞき込んで、聞き漏らした内容を確認…なんてこともあるようです。


テレビの「字幕」のように、ほぼすべての言葉が文字になり、しかも、それを教室全員で共有することができたら…

「すべての授業に字幕を」プロジェクトでは、音声認識アプリをつかって、その可能性を探ります。


バリアフリープロジェクトとは

バリアフリープロジェクト(「視聴覚に障がいのある学生が受講する講義における教育方法の開発」)は、同志社大学学習支援・教育開発センター「2019年度教育方法・教材開発費」に採択された取組みです。

メンバーは、
瀬領真悟(法学部教授・前法学部長)
梶山玉香(法学部教授・前障がい学生支援室長)
阪田真己子(文化情報学部教授・障がい学生支援室長)
関谷直人(神学部教授・カウンセリングセンター スーパーバイザー)
中瀬浩一(免許資格課程センター准教授)
土橋恵美子(障がい学生支援室チーフコーディネーター)
日下部隆則(障がい学生支援室チーフコーディネーター)
です。

1年間の取組みですが、障がい学生支援室の協力のもと、さまざまな「チャレンジ」から得られた成果(失敗例も含めて)を発信していきたいと思います。